油水分離フィルターって何？普通のフィルターとはどう違う？

一般的なフィルターとの違いは？

一般的なフィルターは“マイクロフィルター”や“ナノフィルター”とも呼ばれ、主に液体や気体から固体を取り除くために使用されます。油水分離フィルターでは、油(または有機溶剤)中の水を分離したり、水中の油(または有機溶剤)を分離できるフィルターで、液体と液体を分けることができます。ここでは、一般的なフィルターと油水分離フィルターの分離の原理の違いについて説明します。

一般的なフィルターの分離の原理

分離対象物の大きさに対し、適切な目の粗さ(孔径)のフィルターを選ぶ必要があります。分離対象物の大きさに対して過剰に目の細かいフィルターを選択してしまうと余計なものまで捕集し、短期間で目が詰まってしまいます。弊社では最小で0.3μmの繊維からなる濾材を有しており、粗い(ミリオーダー)ものはもちろん、細かい(サブミクロン)ものまで捕集することができます。
さらに目の粗さ(孔径)の異なる複数のろ材を積層することで、分離対象物の大きさに分布があった場合でもそれぞれの層が役割分担しながら捕集できるため、長くご使用いただけます。

油水分離フィルターの分離原理

このように、油水分離フィルターは微小液滴の成長を促す目的で使用され、ベッセル内の比重差分離を加速します。これによりベッセルから出るときには油と水が完全に分離された状態となります。

油水分離フィルターの選定のポイントは？

油水分離フィルターは一般的なフィルターと同じように使用する環境にあった素材、ろ過・捕集制度と寿命のバランスが重要です。一方、単なるフィルトレーションとは異なる分離方法となるため、技術サポートの手厚さは必須です。

耐薬品性など使用環境に耐える素材を選ぶ

使⽤する環境にあった素材
⼯業⽤フィルターの選定では、使⽤環境や薬剤との適合性が重要です。特定の薬剤に対して使⽤できない素材もあるため、素材の特性を正しく理解する必要があります。

弊社では、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンといった合成樹脂素材からガラス繊維まで、幅広い素材を取り扱っております。⽤途や環境に合わせた最適な素材をご提案いたしますので、安⼼してご利⽤いただけます。

適切な目の細かさを選定する

ろ過‧捕集精度と寿命(交換周期)
分離対象物の⼤きさに適した⽬の粗さ（孔径）のフィルターを選ぶことが重要です。適切でないフィルターを選ぶと、余計な物質を捕集してしまい、短期間で⽬詰まりを起こす可能性があります。弊社では、最⼩0.3μmの繊維からなる濾材を採⽤しており、ミリオーダーの粗い物質からサブミクロン単位(絶対ろ過精度～0.5μm)の微細な物質まで、幅広く対応可能です。

技術サポートの手厚さ

弊社では、⾼度かつ広範囲な評価設備を駆使し、フィルターメディアの選定からビーカーテストやフィールドテスト、さらに開発‧設計、アフターケアに⾄るまで、お客様のご要望に応じた最適な技術サポート体制を構築しております。各プロセスにおいて、信頼性と効率性を兼ね備えたソリューションをご提供いたします。

油水分離に課題があるならユーテック^®＜EUTEC>をご検討ください！

弊社の油水分離フィルターには以下3点の特長がございます。
‧乳化(エマルジョン)状態の油(溶剤)と⽔を⾼速で分離
‧溶剤の再回収による環境負荷/コスト低減
‧静置分離に⽐べて圧倒的にコンパクト

事業年数30年以上、計1,000件以上の納⼊実績

ユーテック^®事業は1986年にスタートし、これまでに1,000件以上の納入実績を誇ります。石油精製（LPG中の水分離、LCO中の水分離）、化学（エチルベンゼン中の水分離、香料の精製など）、産業洗浄（自動車‧電機‧精密機器部品の洗浄液中の油分離）など、多岐にわたる分野でお客様にご利用いただいております。

また、分離した溶剤の再利用を可能にすることで、サステナビリティの推進にも貢献しております。

カートリッジ‧装置は設計から製造まで⼀気通貫

弊社では、フィルターカートリッジに加え、装置（ベッセル）を含むシステム全体の設計から製造まで、一貫して対応しております。お客様のプロセス改良に真摯に向き合い、最適なソリューションを提供する体制を整えております。

装置（ベッセル）は、お客様のニーズに応じた法規対応や適切な素材選定、さらに流量設計にも柔軟に対応可能です。

テスト装置の無償貸与など充実した評価環境の整備

「本当に分離できるのか試してみたい」「コストを抑えて評価したい」といったお客様のご要望にお応えするため、弊社では装置（ベッセル）の無償レンタル※を行っております。少量のサンプルでの評価から、実機設計を想定したテストまで対応可能な幅広いラインアップを取り揃え、数mL/分から1L/分、さらには15L/分まで、用途に応じた流量をお選びいただけます。

※レンタルに際しては、装置の返送費用と使用するカートリッジの費用をご負担いただいております。